ダウ理論とは

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今回の記事は、テクニカル分析の基礎「ダウ理論」についてのお話。

 

 

ダウ理論はトレンドを分析するときの視点や考え方を説いている理論で、「チャールズ・ダウ」という人が提唱したことから「”ダウ”理論」と呼ばれています。

 

 

チャールズ・ダウのダウ理論

 

 

あくまでも基礎理論なのでついつい軽視されがちですが、ダウ理論はあらゆるテクニカル分析の基礎になる要素です。

 

 

極端な話、「インジケーター」「チャートパターン」「各種ライン分析」といった分析テクニックのほとんどは、ダウ理論という基礎をベースに使うからこそ100%の性能を発揮します。

 

 

逆に言えば、ダウ理論も知らずにテクニックを行使したところで結果には結びつかないでしょう。

 

 

この記事では、FX歴14年の私の経験則も踏まえて絶対に覚えておくべきダウ理論の基礎を解説していきます。

 

 

小難しく感じてしまいがちな理論をできる限り噛み砕いて説明していくので、FX初心者さんもぜひ最後までご覧になってみてください。

 

 

これを機にダウ理論を身につけ、テクニカル分析のレベルを向上させましょう。

 

そもそもダウ理論って何?

 

 

ダウ理論は「トレンド相場を分析するための理論」で、発案者であるダウさんはトレンドを以下のように定義しています。

 

 

トレンドの定義

  • 高値、安値が両方とも切り上げていくことで上昇トレンドとなる
  • 高値、安値が両方とも切り下げていくことで下降トレンドとなる
  • 高値、安値の切り上げ、切り下げが逆転することでトレンドの転換となる

 

このように、ダウ理論ではトレンド相場を定義する際に高値・安値の切り上げ・切り下げを特に重要視しています。

 

 

イメージしやすいように画像で見てみましょう。

 

ダウ理論の高値・安値切り上げの図

  1. 高値、安値が切り上がっている赤いライン部分が上昇トレンド
  2. 四角で囲ってある部分で高値を切り上げられず、安値が切り下がっているので転換
  3. そのあとの青いラインは高値、安値が切り下がっているので下降トレンド

 

 

このように、トレンドを「上昇」「転換」「下降」という3つのフェーズに分けて考えます。

 

 

この辺りはFXの超基礎知識なので、すでにご存知の方も多いかもしれませんね。

 

 

では次に、トレンドが生まれる原因やトレンドの成り立ちについて説いている「6つの理論」について紹介します。

 

 

ダウ理論を知ると、トレンド相場が見えるようになる

 

 

ダウ理論は、以下の6つの理論で「トレンドとはなんたるや?」を説いています。

 

 

  1. 相場の値動きは全ての材料を織り込む
  2. 相場のトレンドには3つの波がある
  3. トレンドは3つの段階を形成する
  4. トレンドは複数の指標によって確認されるべき
  5. トレンドは出来高にでも確認されるべき
  6. トレンドは明確な転換シグナルまで継続する

 

 

できれば1つ1つ見ていきたいところですが、ぶっちゃけ「4」「5」はFXのトレードでほとんど役に立たないので、今回は「1」「2」「3」「6」の4つをご紹介します。

 

 

1.相場の値動きは全ての材料を織り込む

 

 

ダウ理論の根底には市場価格は全ての事象を織り込んでいるという考えがあります。

 

 

市場価格(チャート)の動きは各国の経済状況や政策金利、更には自然災害や戦争など、価格が変動するあらゆる材料の表れである、という考えですね。

 

 

「なんのこっちゃ(´ー`)」という方に順を追って説明すると、まず「相場の値動き」というものは「通貨の価値」の変動であり、基本的には投資家たちの買いたい売りたいという需要と供給のバランスで動いています。

 

 

買いたい人が増えれば価格は上がっていき、売りたい人が増えれば価格は下がるという仕組みですね。

 

 

【そもそも投資家は何を基準に「買いたい・売りたい」と思うのか?】
主な判断基準は、国の経済事情やその国に対する信用ですかね。

 

 

例えば、経済指標や政策金利、中央銀行・政府の要人発言によって景気が良好と見られればその国の通貨は買われやすくなり、逆に景気が悪いと見られれば売られやすくなります。

 

 

また大規模な自然災害や戦争が起きたりすると、「その国の通貨を持っているのは危険」と見られ、売られやすくなったりもしますね。

 

 

このように各国の経済事情や信用に関わる事象によって、価格の変動が起こるわけです。

 

 

チャートで例を上げるなら、過去のドル円相場でこんな動きがありました↓

【ドル円相場 1時間足】
USDJPY_1h_0726

 

 

細かい話は割愛しますが、基本的に円安であるほど日本の景気は良好と言われています。

 

 

上記の値動きは経済施策や要人の発言による日本経済への期待と不安の表れってわけですね。

 

 

こうした価格が変動するあらゆる「材料」が投資家心理に影響を与え、その「材料」を元に投資家たちは売買行動を行います。

 

 

相場(チャート)の値動きはその『結果』というわけです。

 

 

 

つまりメチャクチャ簡単に言うと、「チャートに全部反映されてるんだから過去〜現在のチャートを分析すれば今後の値動きを予測できるんじゃね?」ってことですね。

 

 

ちなみにこれはテクニカル分析の元となった理論です。

 

 

私が実際にトレードする際に経済指標などのファンダメンタルズ分析をあまり気にしない理由もコレです。

 

 

ファンダメンタルズを完全無視しているわけではないですが、大きなニュースや指標発表時には価格が動いた後に分析して乗っかればいいかなと考えてます。

 

 

2.相場のトレンドには3つの波がある

 

 

お次は2つ目、ダウ理論では以下のような期間でトレンドを分類しています↓

 

  • 1年から数年続く「長期・メイントレンド」
  • 数週間から数ヶ月程度の「中期・二次トレンド」
  • 1時間から数週間の「短期・小トレンド」

 

分かりやすく画像にするとこんな感じですかね。

トレンドの3つの波

 

 

長期的な流れの中に中期の流れ、またその中にさらに小さな短期の流れが内包されている感じ。

 

 

このことから、相場には“小さい流れは大きな流れに引っ張られやすい”という特徴があります。

 

 

そのためまずチャートには長期・中期・短期という3つの流れがあるということを理解し、トレードの際はそれらの関係性を意識することが非常に大切。

 

 

例えば5分足(短期)が上昇トレンドだからという理由だけで買いポジションを持ってしまうと、下記のようなケースで負けてしまうことがあります↓

 

 

5分足

 

 

なぜ上昇していた短期5分足が急に反転してしまったかというと、中期1時間足が絶賛下降トレンドだったからです。

 

 

1時間足

 

 

5分足の上昇トレンドは、1時間足下降トレンドのいわゆる「戻し」の値動きだったんですね。

 

 

それで、1時間足が再び下降トレンド方向に進行したことで、短期5分足はその中期の流れに引っ張られてしまったわけです。

 

 

このような負けをできるだけ回避するためには、常に自分が短・中・長期のどの波に乗ってトレードしているのかを意識することが大事。

 

 

短期なら中期的な流れに飲み込まれる前にチャチャッとエントリー・決済したり、長期なら多少の細かい値動きは気にせずポジションを長く保有できるようにより大きな流れを意識します。

 

 

ちなみにこういった時間足の関係性を基により多角的に相場を分析する方法を『MTF(マルチタイムフレーム)分析』と言います。

 

 

3.トレンドは3つの段階を形成する

 

さて、3つ目はサクッといきましょう。

 

この3つ目の理論はトレンドの構成要素って感じですね。

 

 

ダウさんはトレンドは先行期・追従期・終焉期という3つの段階があると説いています。

 

 

  • 先行期…上手い投資家が仕掛ける時期。後から見てトレンドの天井や大底になる部分。
  • 追従期…色々な投資家が先行期の流れに乗っかってくる時期。トレンド真っ最中の部分。
  • 終焉期…先行期で仕掛けた投資家が利食いする時期。トレンドの終わりの部分。

 

ダウ理論トレンドの構成要素

 

 

ファッションとか身近なモノで考えると分かりやすいかも。

 

 

トレンドというのはその言葉通り「ブーム(流行)」のことなので、まずはイケてる人たちが先取りし、そのあと流行に敏感な人〜普通の人がどんどん追従して、みんながブームだ!ってなっている時にイケてる人たちはもう次のトレンドを追い始めてるって感じですね。

 

 

こう書くとイケてる人(上手い投資家)を目指そうとしてしまいがちですが、ぶっちゃけトレンドの天底を捉えられる人は極わずかだし、敢えてそんな難しいとこを狙う必要はないです。

 

 

FXは利益の大きさを競う競技ではないし、私的にはしっかりと確立された流行(追従期)に乗って、終焉がくる前にササッと売り抜けるくらいがちょうど良いのかなと考えてますね。(実際にそうしてますし)

 

 

「頭と尻尾はくれてやれ」という格言もあるように、不確かなトレンドの初動でムリに乗っかるより、明確なトレンドであることを確認してからエントリーしたほうが安全に利益を取っていけますぞ。

 

6.トレンドは明確な転換シグナルまで継続する

 

 

最後は4と5を飛ばして6つ目の理論ですね。

 

 

トレンドというのは、投資家の間で売り買いのブーム(流行)が消えない限り“続いていくもの”です。

 

ダウ理論の6

 

 

私のトレードで順張り(トレンドフォロー)が多いのもこれが理由です。

 

 

 

明確なトレンドでも上の画像のようにちょいちょい戻ってくる(赤丸の部分)ことはありますが、何せ利益を引っ張りやすい

 

 

何かしらのキッカケでトレンド(ブーム)になっているわけなので、その要因が否定されたり、元々ブームに乗ってた投資家たちが決済するまで基本的にトレンドは続きます。

 

 

つまり極端な話、上手く乗っかってしまえばそのトレンドが終焉(転換)を迎えるまで利益を引っ張ることも可能なんですよね。

 

 

んじゃあその「転換のシグナル」はどこなのかというと、ダウさん的には先ほど1つ目の理論で説明したトレンドの定義が崩れたところであると唱えています。

 

 

トレンドの定義

  • 高値、安値が両方とも切り上げていくことで上昇トレンドとなる
  • 高値、安値が両方とも切り下げていくことで下降トレンドとなる
  • 高値、安値の切り上げ、切り下げが逆転することでトレンドの転換となる

 

 

これらの定義が崩れたところとなると、「高値・安値を切り上げなくなった→上昇トレンドからの転換シグナル」「高値・安値を切り下げなくなった→下降トレンドからの転換シグナル」と考えることができます。

 

 

しかし

 

 

私的にはこれじゃトレンドの転換を見極めるにはちょっと甘いかなと。

 

 

実際の相場では高値・安値の切り上げ・切り下げが途切れてもトレンドが継続することはありますからね。

 

 

そのため私は高値・安値の切り上げ・切り下げよりも移動平均線が示す平均値を重要視しています。

 

 

まとめ:ダウ理論はテクニカルの超・基本

 

 

さて、ここまでダウ理論の6つの基本理論(4,5を除く)を解説してきましたが、「トレンド相場のそれとなり」は何となく掴めたでしょうか?

 

 

念の為、最後にもう一度重要なポイントをまとめておきましょう。

 

 

  • 1.相場の値動きは全ての材料を織り込む
    • →価格が変動する材料は全てチャートに反映されているので、未来の値動きを予測するにはチャートを分析すればOK!

 

  • 2.相場のトレンドには3つの波がある
    • →自分が短・中・長期のどの流れに乗っているかを理解し、その流れに合ったエントリー・決済を意識する!

 

  • 3.トレンドは3つの段階を形成する
    • →ムリにトレンドの初動から狙う必要はない。明確なトレンドが確認できてから仕掛けよう!

 

  • 6.トレンドは明確な転換シグナルまで継続する
    • →トレンドの転換(終焉)が分かれば、最大限利益を引っ張ることができるYo!

 

これらの基本理論を覚えるだけでも「トレンド相場で何を意識してトレードすれば良いのか?」、その大枠が見えてくるんじゃないでしょうか?

 

 

とはいえ、この基本理論だけをそのまま当てはめてもFXのトレードで勝つことはできません。

 

これを基に、自分自身のトレードスタイルに合わせて考えることが大切なのです。