米中貿易協議が決裂も、狼狽売りは禁物

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9日のNYダウ株式市場は序盤、米中貿易戦争を懸念して売りが優勢となり、400ドルを超える下げ幅を記録しています。

 

中国商務省は米国との貿易戦争において「中国の姿勢は一貫しており、いかなる圧力にも屈しない」とし、「起こり得るあらゆる事態に対して、国益を守る十分な用意がある」と語るなど、閣僚級協議を前に米国を牽制しました。

 

ただし、「米中新冷戦時代」の幕が開ける今、米国が中国に譲歩してまで合意に達するメリットはあまりありません。そのため、今回の閣僚級協議で合意に達する可能性は限りなくゼロに近く、マーケットにとって最良のシナリオは「協議の延長」です。

 

米政権は大統領選挙を来年に控えていることもあり、強気相場を壊したくはないと考えています。そのため、「協議の延長」で結論を先延ばしすることができれば、強気相場が維持される公算が大きく、トランプ政権にとって追い風となります。

 

また、中国は米中貿易協議で合意しても決裂してもメリットは何もないため、「協議の延長」で永遠に時間稼ぎすることが最良のシナリオです。

 

 

そのため、両政府にとって最良のシナリオが「協議の延長」となり得るわけですが、米政権が景気のテコ入れ策で強気相場を維持させる用意があれば、米政権にとって「協議の延長」は最良のシナリオではなくなります。

 

つまり、米政権が大統領選挙を控えて新たな景気対策の用意をしている場合、米国にとって最良のシナリオは「現在対象となっていない3250億ドル相当の中国製品に対しても25%の制裁関税を課す」ことになります。

 

 

当然、米中貿易摩擦激化を懸念して株式市場は急落しますが、米政権は新たな景気刺激策で株価を持ち直してやればいいわけです。

 

こうしたことから、米中貿易協議が決裂して株式市場が一時的にパニックに陥ったとしても、直ちに弱気相場入りするとは限りません。

 

 

そう考えると、今回も狼狽売りしてしまった投資家は強気相場の恩恵を享受することができず、他人の資産が増えていくのを指を咥えて眺めることになりそうです。

 

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