中国景気失速で金融緩和へ 預金準備率を引き下げるも株高は限定的か

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中国景気が鈍化しつつある中、中国人民銀行は預金準備率を1ポイント引き下げることを発表しました。

 

引き下げは18年10月以来3ヶ月ぶりで、大手銀行の標準的な準備率は13.5%になる見通しです。

 

そもそも預金準備率とは、市中銀行から強制的に預かるお金の比率で、この比率が少なければ少ないほど市中銀行は資金を融資に回しやすくなります。

 

 

そのため、今回の準備率の引き下げを受けて8000億元ものお金が市場に放出されることになります。

 

さらに今後は、15年秋から据え置かれている政策金利を引き下げるかどうかが焦点となりそうです。

 

ちなみに、政策金利を巡って中国当局は、景気減速への懸念から緩和的な金融政策をとる姿勢を鮮明にしています。

 

 

たとえば、人民銀の発表文によれば、金融政策に対する表現を巡って18年10月は「穏健で中立な金融政策を続ける」とした一方、今回は「穏健な金融政策を続ける」として中立の文字が削除されました。

 

つまり、現在の金利水準はすでに中立(ちょうど良い水準)ではなく、近い将来の利下げを示唆していると言えます。

 

 

ただし、金融緩和政策で景気をコントロールすることができないことを考えれば、短期的な上昇は期待できるものの、金融緩和を続ける限り株価は低迷すると予想されます。

 

 

【上海総合指数と預金準備率】

 

 

このグラフは2011年以降の上海総合指数と預金準備率の推移を表しています。グラフを眺めると、預金準備率を引き下げているのにも関わらず株価が下落していることがわかります。

 

 

つまり、金融緩和が効いていないわけです。

 

そもそも、世界各国の中央銀行が自国の経済を金利ひとつでコントロールすることができるのなら、どこの国でもリセッション(景気後退)を回避することができるはずです。

 

 

しかし、それができないということは、金融政策では景気をコントロールすることができないことに他ならないので、中国の景気減速は止められない公算が大きいです。

とはいえ、政策金利の引き下げは市場参加者らから好感されやすいため、短期的に見れば株価が急騰する場面も期待できるかもしれません。

 

【上海総合指数:週足】

 

 

上海総合指数の週足チャートを眺めると、底値のシグナルとも言えるダブルボトムを形成しつつあることがわかります。

 

 

今後、ネックラインとなる2700ポイントを上にブレイクアウトするようなら、金融緩和を好感した買いが入ることが予想されます。

 

ただし、金融緩和ではリセッションを回避することができないことから、急騰はあくまで短期的なものであり、中国株の低迷はまだしばらく続く公算が大きいです。

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