為替と原油価格の関係から考える、基軸通貨ドルの凄さ

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一般的にドル安は原油高をもたらします。

 

 

日経新聞やWSJで、原油価格上昇の原因としてドル下落に言及されていることも少なくありません。

 

ドル安→原油高

これはその通りで、別に暗記する類のものではありません。当然の帰結です。

 

なぜドル安になると原油価格が上がるのか?

それは原油取引がドル建てだからです。

 

 

別にドル建てというルールがあるわけではありませんが、ドルは世界の基軸通貨なので世界中あらゆる国家、企業が取引する原油はドル建てで取引するのが通例となっています。

 

かつて、中東諸国がユーロ建てで原油を取引しようとすると、アメリカは徹底的にそれを潰してきました。

 

アメリカにとって原油がドル建てであることは、米ドルの強さを保つうえで重要なことです。

 

通貨価値が下がることと、物価が上昇することは同義です。

 

実際の為替レートと物価がオンタイムに連動することはありませんが、両者は不可分な関係にあります。

 

ドル安

ドル建て商品価格上昇

原油はドル建て

原油価格上昇

という一連の流れです。

 

これってアメリカにとってすごく有利なことです。

 

アメリカFRBが勝手にドル紙幣を刷ってドル安になると、世界中で需要のある原油価格が上昇します。

 

ドルでビジネスをしている企業からしたら、原油高で原材料価格が上昇するので利益が圧迫されます。

 

ビジネスでドルを利用している企業は、米国だけでなく世界中にあります。

 

コスト増を賄うために企業は販売価格を上げねばなりません。

 

こうやって、ドル紙幣を刷ることによって生じるインフレはアメリカ国内だけに留まることなく、世界中に輸出されていきます。

 

日銀が円紙幣を刷りまくってサウジアラビアから原油を爆買いすれば、急激な円安が進んで日本国内の物価は上昇して日本人は貧しくなります。

 

2013年から黒田日銀総裁になって金融緩和を進めているものの日本のインフレ率は上向きませんが、それは増やした円通貨が実態経済を回っていないからです。

 

円紙幣を刷ってそれでドル買いをして原油を輸入すれば、確実に円安が進んで物価は上昇するでしょう。

 

無論、これは良い物価上昇とは言えません。

 

アメリカではこうはならないんですね。

 

ドル紙幣を刷ってサウジアラビアから原油を爆買いしても、アメリカ国内の物価上昇は限定的です。

 

ドル建てで取引される商品・サービス(原油など)が世界中にあるので、ドルの通貨価値が下がってもその影響を米国外にばら撒くことができます。

 

基軸通貨ドルを刷れることはまさに「法外な特権」だと思います。

 

 

この「法外な特権」があるからこそ、米国経済は大きな混乱を招くことなく、いち早くリーマンショックから立ち直ることができました。

 

国内経済を混乱させずに、ジャブジャブ紙幣を刷って経済を回復基調に乗せることが出来るのは米国の「法外な特権」です。

 

今のところ、基軸通貨ドルに取って替わる通貨はありません。

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